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Web業界の全貌を徹底調査 仕事内容や向いている人、主要企業も紹介

Web業界は変化が激しく、数年でトレンドが移り変わる業界です。そのため、業界の動向をつかめずに、業界についてよくわからないまま就活を進めてしまう学生も多くいます。

そのような状況では、「頑張りが実らずに内定につながらない」「Web業界を選んで本当に良かったのか」など、後悔してしまうことになりかねません。

この記事ではWeb業界のビジネスモデルから、トレンド、課題などを網羅的に解説します。さらに、Web業界の主要な企業や職種、活躍できる人の特徴を解説します。

Web業界とは?

※資料:ポート株式会社

Web業界とは、インターネットを活用したサービスをユーザーに提供している業界です。1990年代後半から発展してきたWeb業界は、日常生活を一変させるほどに急激な成長を遂げてきました。

たとえば、「インターネットで検索する」「インターネットで商品を購入する」など、今では当たり前の日常を作り出したのもインターネットの力です。

Web業界のサービス

 eコマース

インターネットを通して売買や契約を行う取引のこと全般を指す言葉です。eコマースは、英語のElectric Commerceの略称で、簡略的にECとも呼ばれます。

世界最大級のインターネット通販サイト「Amazon」などはeコマースの代表格です。日本でもAmazonを含めた、楽天市場・Yahoo!ショッピングの3つのは、主力サービスといわれています。

ポータルサイト

検索エンジンを提供し多くのサイトへアクセスする窓口を提供するWebサイトを指します。「Google」や「Yahoo!」のような検索エンジンが代表的なサービスです。

また上述した代表的な検索エンジン以外にも、地域や専門情報などに特化したサイトや社員や会員など対象が限定されたサイトなどもポータルサイトに含まれます。これらは用途に合わせて作成・運営を行う必要があります。

これらポータルサイトは、無料でサービスを提供する代わりに広告枠を企業に販売することで収益を得ています。

SNS

情報の発信や検索などが簡単に行えるだけでなく、インターネットを使った人との交流を促進するWebサービスです。

「LINE」「Twitter」「Facebook」「Instagram」など、世界中でたくさんの人が活用しているサービスが該当します。

近年、これらのSNSをマーケティングに利用する企業が増加しており、Web業界の中でも特に重視されています。

 Web広告

ブログやSNSといったインターネット上の媒体に掲載される広告サービスを指します。

広告のタイプは画像や文字を使用したものだけでなく動画で作成されているものなどさまざまです。このように多くの種類がありますが、その中でも、検索エンジンに連動して表示されるリスティング広告や、成果報酬型のアフィリエイト広告などが有名です。

ソーシャルゲーム

SNSをプラットフォームとしたオンラインゲームは、世の中にリリースされていれば「SNSアカウント」と「Webブラウザ」のみで世界中の人が遊ぶことができます。

Web業界が担うサービスの中でも収益力が注目されており、作成の際は外部会社と連携することもあります。

多くのWeb業界関係者が一団となって作ることが一般的です。テレビCMが多く放送されているパズドラやモンスターストライクなどが代表例です。

キュレーション

インターネットの利点は、世界中のあらゆる情報にアクセスできることですが、同時に欲しい情報を得るのに相当な労力を要します。

そこで生まれたのが、必要な情報を集めて編集するキュレーションサービスです。キュレーションは、ニュース記事などインターネット上の情報を収集・選別・編集した後に、まとめて提供します。例えばLINEニュースやSmartNewsなどが代表例です。

電子書籍

電子書籍は、モバイル端末で本の内容を読むことができるサービスで、小説から漫画まで電子書籍で読むことが可能です。Kindleストアや楽天Kobo電子書籍ストアなど、利用されている方も多いのではないでしょうか。

これらはインターネットを通して、タブレットやスマートフォンで書籍を購読できるWebサービスです。

eラーニング

eラーニングは”学びを電子化した学習サービス”で、パソコンやスマートフォンを利用し学ぶことができるだけでなく、学習効果の向上と共にコスト削減を図れます。また学習を行う側の管理も簡単に行えます。

eラーニングは近年、教育の新しい形として注目を集めているWebサービスです。

IT業界とWeb業界の違いは?

IT業界とは、情報技術を取り扱うすべての業界を指しています。その点、Web業界は「Webサービス」や「Webサイト制作」といったWeb(インターネット上で情報を閲覧)を活用した事業をおこなう業界です。

イメージとしては、IT業界の中の1つとしてWeb業界が含まれています。たとえば、IT業界の中には「Web業界」だけでなく「通信インフラ業界」「ソフトウェア業界」「ハードウェア業界」などが含まれています。

Web業界の市場規模

総務省の情報通信白書 令和5年版によると、Web業界のGDPは52.7兆円となっています。この数字は前年比0.8%の伸びであり、多くの部門ではほぼ横ばいの傾向が続く一方でWeb業界は増加傾向にあることがわかります。

新型コロナウイルス感染症の影響により、外出自粛や3密(密閉・密集・密接)を避けるといった行動を余儀なくされたことが追い風となって、Web業界の市場規模は年々増加してきました。

今後も、利用者が便利になるようなサービスの開発は続いていくとみられ、さらなるWeb業界の市場拡大が見込まれています

Web業界の将来性

Web業界は今後も発展していくと見られています。その理由としては、「インターネットが誰でも身近に使えるようになった」という点が挙げられます。

総務省の情報通信白書 令和3年版によると、現在の日本国内のスマートフォン普及率は90%近くまで達しています。これにより、誰もがWebの世界にアクセスして情報を入手できるようになりました。

そのため、今後もインターネットを利用するユーザーが増えると考えられていることから、業界全体が発展していくと見られています

また、スマートフォン以外にも自動車がインターネットと接続するなど、あらゆるものがインターネットとつながる技術の開発も進んでいます。

Web業界の課題

人材不足が見込まれている

Web業界は消費者のニーズに迅速に的確に対応することが求められているため、今後はWebエンジニアの需要がさらに高まると見られています。

現在、Web業界は電子マネーやスマホの普及、そしてメーカー企業などのDX(デジタルトランスフォーメーション)を背景に、Web経由の販路開拓やWebサービスの開始、デジタルマーケティングに取り組む流れが止まることはないでしょう。

EC活発化により物流網を圧迫している

近年、楽天やAmazonなどのECサイトを活用したインターネットでの買い物が一般的になりました。その反面、宅配事業者の重労働が社会問題化しています。

国土交通省が出しているデータによると、近年のEC等の拡大により、2008年度は約32.1億個だった宅配便の取扱個数は、2017年度には約42.5億個と、ここ10年で3割以上増加しており、急速な伸びを示しています。しかし宅配便の個数のうち約15.0%が再配達となり、これにより大きな社会的損失を受けました。

今後、配送や物流が解決されなければ、インターネット業界も停滞してしまいます。つまり、これは配送業者だけの問題ではなく、インターネット事業者、ユーザーそして政府も一緒に問題解決に向けて取り組む必要があります。

またこの配送の問題は、日本だけでなく世界各国でも同様の問題があり、Amazonやアリババといった世界的大手のインターネット企業は、自ら物流網の整備や配送業に取り組むなど、解決に乗り出しております。

Web業界の職種

Webプロデューサー

Webサイト制作プロジェクトの統括をします。 実際に手を動かして、Webサイトを制作するのではなく、Webサイトのターゲットやコンセプト、イメージを顧客と相談しながら作り上げ、納期や予算、人員を管理しながらプロジェクト全体を統括します。

そのためWebの専門知識・営業力・交渉力・運営と管理の能力などがスキルとして求められます。

 Webプランナー

クライアントが持つ要望やイメージのヒアリングを通し、Web制作における全体的な方向性を定め、そこから企画・設計を行います

WebディレクターとWebデザイナーの中間的な立場からプロジェクト管理を行います。Webプランナーに必要なスキルとしては、コミュニケーション能力とヒアリング力などが挙げられます。

 Webディレクター

プロジェクトの進行管理者としてプロジェクトを監督・指揮・管理します。

プログラマーやデザイナーなどのWeb制作に関わるスタッフ達をまとめ、クライアントの要望にかなったWebコンテンツを作り上げることが、Webディレクターに求められる役割です。

そのため、IT全般の基本知識・コミュニケーション能力・相手の要望を引き出すヒアリング力・相手が納得する提案を行うロジカルシンキング力が必要となってくるでしょう。またトラブルにも臨機応変に対処し、それを解消していく統率力、行動力が求められます。

Webデザイナー

クライアントがイメージするWebサイトのコンセプトに合わせて、見やすく使い勝手の良いWebサイトのデザインを作ります。

プログラマーやエンジニアとは違うスキルやセンスが必要で、主にデザイン関連の知識・コミュニケーション能力・デザイン制作のツールを使いこなす技術力は欠かせません。

Webプログラマー

設計書に沿ってプログラミングすることで、クライアントの要望通りのシステムを実現するために作業を進めます。

Webプログラマーとして活躍するために必要な能力は、さまざまなプログラム言語を操るスキルです。どのプログラム言語を習得するかは、開発する分野によって異なりますが、代表的なものに「Java」「PHP」「JavaScript」「Ruby」などがあります。

またチームで作成を行うことも多いため、プログラミング言語の知識に加えてコミュニケーション能力も必要スキルと言えるでしょう。

 Webエンジニア

Webサービスに関連するシステムの開発・保守を担当します。またプログラマーからステップアップした立場で、要望を設計書にまとめてプログラミングも行うまでの一連の作業を行えるスキルが必要となってくるでしょう。

具体的には、プログラミング言語の知識・コミュニケーション能力・正しく伝える文章力、などが挙げられます。

またWebエンジニアは「フロントエンドエンジニア」「バックエンドエンジニア」「インフラエンジニア」の3つに大別され、スキルや経験によって担当が異なります。

Webマーケター

商品やサービスを売るため、Webサービスの販促活動や集客、ブランド認知向上のためのマーケティングを行います。具体的には、SEOやリスティング広告、LP(ランディングページ)など、様々な方法で効果的な手法を日々模索しています。

またWebマーケターに必要なスキルとしては、情報収集能力・情報分析能力・企画力・コミュニケーション能力などが挙げられます。

Web業界で活躍する国内企業

1楽天グループ

国内外において、Eコマース、デジタルコンテンツなどのインターネットサービスをはじめ、金融サービス、携帯キャリア事業などのモバイルサービスなど多岐にわたる分野で70以上のサービスを提供している企業です。

2.Zホールディングス(旧:ヤフー)

インターネット事業を展開しているグループ会社の経営管理をおこなっています。関連企業には、「GYAO」「PayPay」「LINE」などがあります。

3.リクルートHD

就職・住宅・ヘアサロン・レストラン・進学など、ユーザーが求める情報から個人と企業が出会う場を作り出すマッチング事業を展開している企業です。

入る前に知っておきたい注意点

顧客の要望に振り回される

WEB業界では自社サービスを作っている企業もありますが、多くの企業は顧客から受託してWebサービスの制作をしています。

顧客の中には、Web業界の知識が乏しく無謀な指示を出してくる企業もあります。また、開発途中でも変更指示を頻繁に出すなど業務量が多くなり、不満を感じる場面も出てくるでしょう

人手不足による長時間労働

多様な働き方が進む中で、Web業界が生み出すWebサービスの需要は年々高まっています。その影響から人手不足となり一人当たりの業務量が多くなってしまっています。

また、Webサービスを提供する会社はベンチャー企業も多く、職場環境が整っていない企業も存在しています。その結果、業界全体として残業や休日出勤が多くなりやすいのが現状です

ただし、業界全体としてリモートワークや在宅勤務など、働き方の多様化を進めている企業もあります。

納期に追われる

Web業界の仕事は、さまざまなプロジェクトが同時に進んでいきます。プロジェクトごとに各業務の締め切りが設けられているケースが多く、常に納期や期限に追われて業務を進めていかなければいけません。

そのため、納期や期限にプレッシャーを感じてしまい、うまく仕事を進めていけない人は注意が必要です。

逆に納期や期限を良いプレッシャーと捉えて、自分の力を引き出せる人には向いている業界ともいえます

まとめ

Web業界は現時点で、私たちの生活に密接であり、なくてはならないものとなっているのではないでしょうか。

これから先もITの知識や技術は躍進し続け、Web業界の知識と技術が求められ続けると考えられているため、将来性が見込める世界であると言えるでしょう。

最後にWeb業界は他のIT関連業界とも密接に関わっています。そのためWeb業界に限らずIT業界全体をしっかりと学んだ上で、就職活動に挑むと良いと思います。

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株式会社 風土テック 代表取締役 柴田 亮太

大学卒業後、株式会社ソリューション(組織変革コンサル会社)入社。
最年少拠点長として福岡拠点の立ち上げを経験し社内の全コンサルタント対象のMVPを3年連続受賞。
その後独立し株式会社風土テックを設立。
これまでに都心の大手企業から離島の企業まで幅広く約1000社を超える企業の経営・採用コンサルを担当。
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