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アニメ業界志望者必見!ビジネスモデルや仕事内容、大手企業比較、今後の動向を詳しく解説

アニメ業界はテレビや映画など多くの場面で見かけるだけでなく、現在は海外での人気も高まり国際的な業界に成長してきています。

しかしアニメ業界について、どのような流れでアニメを制作しているのか、制作以外の業務は何があるのかなど理解している就活生は多くないのではないでしょうか。

そこで本記事ではアニメ業界について本記事ではアニメ業界について市場規模や仕事内容、今後の動向などを解説します。

ビジネスモデルとは

まず広告代理店がスポンサーの依頼を受けると共に「広告費」を得ます。広告依頼を受けた広告代理店はテレビ局や映画会社に「広告収入費」を払います。

その後、テレビ局や映画会社は得た収入を元に制作会社にアニメ制作を依頼し、「制作費」「放映権料」を払います。

さらに制作会社は制作の全てを担当するのではなく、一部を下請けの制作会社に依頼し作品を完成させていきます。

資料:unistyle

最近の動向は?

海外企業との取引が加速

日本アニメの国内人気はもちろんですが、海外での人気も高まっているため、海外の動画配信サービスなどと取引をするアニメ制作会社が増加しています。具体的には、アニメ制作会社300社の内、2割が海外企業との取引をおこなっていることがわかっています。

また、取引をおこなう海外企業の多くは中国で、ほかにも韓国やアメリカなどさまざまな国の企業が日本アニメに注目し、海外企業との取引が加速しています

アニメ広告に期待が寄せられている

国内では、テレビや映画の枠にとどまらず、広告にアニメキャラクターを起用する企業も増えています

既存のアニメキャラクターとコラボレーションする広告は、広告の宣伝効果が大きくなることはもちろん、もともとそのアニメが好きだったファンを取り込むことができます。

また、広告のために新たなキャラクターを作り出したり、アニメーション映像のCMなどが製作されていたりするなど、日常的にアニメを目にする場面が増えています。

市場規模

日本動画協会によると、2020年のアニメ業界の市場規模は2兆4261億円となっています。過去最高の市場規模を記録した2019年と比べて、約884億円減少しました。

原因としては、新型コロナウイルスの感染拡大によるイベントなどの中止です。昨年と比べて動画配信などの売上は増加しているものの、アニメソングのライブやイベントの中止の影響が大きく、市場規模全体として減少傾向となりました

参照:日本動画協会『産業統計の調査・発表』

アニメができるまでの流れ

アニメの制作は、まず企画から始まりますテレビ局や映画会社から依頼を受けたアニメ制作会社のプロデューサーや監督が企画を考え、提案をおこないます。

提案が通ったら、脚本の制作が進められます。映画やテレビシリーズによって製作方法は違いますが、まずは全体像を決め、その後細かい部分を詰めていくという流れが主です。

脚本が完成すると、アニメ全体のコンセプトや登場するキャラクターの設定を固め、それらを絵コンテに落とし込んでいきます。その後、キャラクターの動きや背景、色などを決め、出来上がった画像を合成し、動画にしていきます。ほかにも3DCGなど、映像のリアリティーを向上させるためのさまざまな技術が使われています。

そして、出来上がった映像を放映時間に合わせて編集をおこないます。そこに場面に合った音楽や声優の声などを合わせると、アニメが完成します。

資料;キャリアパーク

アニメ業界の職種

アニメーター (作画)

アニメーターはアニメの元となる絵を描く職種で「作画」と言われることもあります。

アニメーターの仕事内容は「原画」と「動画」に分けることができます。「原画」はアニメの重要ポイントを描いた、動画の元となる絵のことを指します。

「動画」は原画と原画の間、動きをつなぐ絵をかきます。動画は原画をもとに複数の絵を描くため、入社後はアニメーターの中でも「動画」として経験を積むことが多いと言われています。

演出

演出はアニメ制作におけるほぼすべての工程に関わる重要な役割を担います。

演出はアニメ制作をするにあたってまずアニメ制作の設計図にあたる「絵コンテ」を作成します。絵コンテを作成することでカメラのアングルやキャラクターの動きを共有することができます。

絵コンテが完成したらアニメーター(原画)に共有しキャラクターの感情や行動の意図などを伝え、絵に具体的なイメージを反映させます。

作画だけでなく美術や音響とも打ち合わせを行い、アニメ全体の構成を固めていきます

さらに声優のアフレコにも立ち会い演技指導を行ったり、編集に立ち会い時間配分の調整、予告編に使うカットの決定まで、アニメ制作の全てに関わる重要な仕事といえます。

制作進行

制作進行は実際に絵を描くわけではなく、アニメ制作のスケジュール作成、アニメーターなどの人員管理が主な役割になります。

クライアントから依頼された内容と納品日を確認し、納品に遅れないよう段取りを決めます。

納期に間に合うようにアニメ制作のスケジュール管理を行うだけでなく、人員の管理、実際に出来上がった原画のチェックなどアニメ制作の円滑な進行に欠かせない職種でしょう。

脚本家

テレビアニメの場合シリーズを通じて一人の脚本家が話の脚本を担当するのではなく、各話ごとに異なる脚本家が担当します。

異なる脚本家が書いた話がずれないよう、シリーズ全体の話の流れを設計するのが「シリーズ構成」です。場合によっては「構成」と呼ばれることもあります。

シリーズ構成を担当する脚本家も脚本を書きますが、他の脚本家の内容も確認しながらずれが生じないように統括するため重要な職種と言えるでしょう。

色彩

色彩は、キャラクターに色を加えていく仕事です。はじめは指定された色を塗っていく仕上げをおこない、経験を積んでいくと色の指定や、塗り間違いがないか確認をおこなう色指定・検査を担当することができます。

さらにキャリアアップをしていくと、キャラクターやキャラクターが持つ小道具の色彩などを決める色彩設計という仕事に携わることができます。色彩設計では、決めた色によってキャラクターの印象や作品の雰囲気が決まってくるので、非常に重要な役割です。

美術

美術は、主に背景に関わる仕事をおこなう職種です。入社後は原画をもとにカットごとの背景を描く、背景という仕事をおこないます。

3DCGクリエイター

近年のアニメ業界では手書きに代わりCGによるアニメ制作が増えてきています。

3DCGクリエイターはCGの中でも3Dに特化しアニメーションを作る職種です。3DCGを扱うツールを用い、CGのキャラクターやモノに動きを付け、それを動画として撮影することで3DCGアニメを制作しています。

撮影

撮影では、これまでの過程で製作された動画や背景、エフェクトなどを合成して、ムービーデータに変換する作業です。入社後は、変換作業を任せられることが多いかもしれませんが、経験を積むことによって、合成データを追加して作品のクオリティーをさらに向上させる作業を担当できるようになります。

撮影に関するスキルや技術を高めることでキャリアアップをすれば、撮影工程を統括する責任者である撮影監督になることもできるでしょう。

編集

編集では、ムービーデータとなった映像をつなぎ合わせたり、制作意図やコンセプトに合った作品となるよう調整することが仕事です。また、テレビで放送されるアニメなどの放送時間に合わせて映像の長さを調整するのも編集です。

入社後は編集アシスタントとして、編集の指示に沿って機材のオペレーションや補助作業をおこなうことが主ですが、最終的には自身が主となって編集作業を担うことができます。

音響

音響は、アニメの中で使われるBGMや効果音を選んだり、必要であれば新たな効果音を作ったりすることが主な仕事です。また、適切な音を選ぶだけでなく、適切なタイミングに音を入れる必要があるので、経験や高い専門性が求められる職種です。

大手企業比較

東宝株式会社の特徴

東宝株式会社は、映画の冒頭に流れるロゴで知っている人も多いかと思いますが、映画の製作や配給はもちろん、アニメ制作、演劇製作などをおこなう、アニメ業界の大手企業です

携わっているアニメーションは、呪術廻戦、僕のヒーローアカデミアなどです。

東映アニメーションの特徴

東映アニメーションは1948年に日本動画株式会社として設立、その後1956年に東映に買収され1988年の商号変更で東映アニメーションとなりました。

東映アニメーションは「想像力と工夫をもって、新たな作品やビジネスを創造・発信していく創発企業」を目指しアニメ制作やキャラクターグッズ制作などの事業を行っています。

「ドラゴンボール」や「ワンピース」など人気作品のテレビアニメ、劇場アニメの制作を行っており、これまでに制作した作品数は劇場作品258本、テレビ作品231本、総話数にして約13,300話と日本最大のコンテンツ数を誇っています。(※2022年3月末時点)

今後はIP(知的財産)の創出を成長に向けた取り組みとして掲げており、既存作品の育成や新規作品の創出、ハリウッドビジネスへの参入などに注力するとしています。

バンダイナムコフィルムワークスの特徴

バンダイナムコフィルムワークスは2022年の4月に「サンライズ」、「バンダイナムコアーツ」「バンダイナムコライツマーケティング」の3社が統合し設立されました。

オリジナル作品を含め映像制作に強みを持っていた「サンライズ」、様々なパートナー企業との連携が強みだった「バンダイナムコアーツ」配信プラットフォームを運営していた「バンダイナムコライツマーケティング」それぞれの強みを引き継ぎ総合映像エンタテインメント企業を目指しています。

代表作品としては「ガンダムシリーズ」が挙げられ、心を震わせる作品、人生を変える作品、ちょっとした隙間を埋める作品など、「いいもの」を世界中に届けることを目標としています。

松竹株式会社の特徴

松竹株式会社は、映像事業や演劇事業、不動産事業をおこなっている、アニメ業界の大手企業の1つです。映画アニメとテレビアニメの製作や配給をおこなっています

携わったアニメ作品は、劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン、機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイなどです。

向いている人の特徴

アニメ制作に対して情熱がある人

何よりもアニメ制作に対して情熱があることが大切です。働いていれば、自分の思い通りにいかなかったり、理不尽なことを言われたりするなど辛い経験をすることもあります

しかし、アニメ制作に対して強い思いや成し遂げたいことがあれば、心が折れることなく、日々の仕事に邁進できるでしょう。

活かせるスキルを持っている人

アニメ業界では、やはり専門スキルが求められる職種が多くを占めます。そのため、専門学校や美術大学でなどで、アニメ制作で活かすことができるスキルを身につけておけば、非常に大きな武器となるでしょう。

また、一般的なの四年制大学に通っていても、絵画教室に通いデッサンを習ってみたり、独学で3DCGについて勉強してみたりするのも良いでしょう。

まとめ

アニメに対する愛情や思いからアニメ業界を目指すことはとても素晴らしいことではありますが、業界の良い部分も悪い部分も知った上で、「本当に働きたいか」を検討することが大切です。

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株式会社 風土テック 代表取締役 柴田 亮太

大学卒業後、株式会社ソリューション(組織変革コンサル会社)入社。
最年少拠点長として福岡拠点の立ち上げを経験し社内の全コンサルタント対象のMVPを3年連続受賞。
その後独立し株式会社風土テックを設立。
これまでに都心の大手企業から離島の企業まで幅広く約1000社を超える企業の経営・採用コンサルを担当。
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