学生面談はこちらから!

ゲーム業界の業界研究|トレンドや将来性・代表的な職種や年収・志望動機のポイントを紹介

自分の好きなことを仕事に繋げやすいことから人気のゲーム業界ですが、具体的にどんな職種があって、今後どう発展していくのかイメージが湧きづらいですよね。ゲーム業界を志望するのであれば、まずは基礎知識を抑えて業界への理解を深めることが重要です。

本記事では「ゲーム業界の今のトレンドとは?」「ゲーム業界の志望動機のポイントは?」という人に向けて、ゲーム業界の仕組みや動向、志望動機・についてわかりやすく解説していきます。

ゲーム業界とは?

ゲーム業界とは、娯楽に関するサービスや商品を展開する業界です。家庭用ゲーム機の本体やソフト、ゲームセンター向けのゲームなどを開発し販売しています。

近年ではスマートフォンの普及率が高いことから、スマートフォン向けのアプリゲームやオンラインゲームを開発する企業も増えています。

ゲーム業界の仕組みと事業内容

ゲーム業界は「ハードウェアメーカー」「ソフトウェアメーカー」で開発されたゲームを「販売店」やスマホアプリ等の各「プラットフォーム」に販売します。それにより「消費者」に商品が届けられます。

※資料:就職エージェントnet

ハードウェアメーカー

ゲーム機器等のハードウェアを開発・製造をし、販売するのがハードウェアメーカーです。代表的な例としては、任天堂のWiiやNintendo Switch、SONYのPlayStation等が挙げられます。

‌近年では、ゲーム機器だけでなくスマホゲームへの展開も行われています。また、VR端末を用いたゲームの開発が進むなど、既存の家庭用ゲーム機以外にも商品やサービス展開が行われています。

ソフトウェアメーカー

ソフトウェアメーカーは、ゲームソフトの製作や販売に関わる企業のことを指します。中でもソフトウェアメーカーは大きく企画・販売を担うゲームパブリッシャーと開発のみを行うゲームデベロッパーにわけることができます。

ゲーム業界の市場規模

ファミ通ゲーム白書 2022』によると、2021年の世界ゲームコンテンツ市場は約21.9兆円でした。それに対し国内ゲーム市場は2兆円台だったことから、世界の約10%を占める大規模な市場だと分かります。

なかでも、国内ゲーム市場で一際大きな存在感を発揮しているのがゲームアプリ市場です。コロナ禍におけるゲームの需要増加や、『ウマ娘 プリティーダービー』の大ヒットなどが影響し、国内ゲーム市場の約8割を占めるほどの市場に成長しています。

ゲーム業界の動向

ゲーム業界の歴史は、業務用ビデオゲーム・家庭用ゲーム・ソーシャルゲームの3つの時代に大きく分けられます。業務用ビデオゲームはゲームセンターに設置される筐体のことで、1970年代後半に登場した「スペースインベーダー」をきっかけに一大ブームを築きました。

業務用ビデオゲームのブームと同時期に登場したのが家庭用ゲームです。任天堂のファミリーコンピュータを筆頭に、家庭で気軽に楽しめるゲームが続々と登場し始め、現在でも根強い人気を誇っています。

家庭用ゲームの人気が長らく続いたのち、2010年頃から流行り始めたのがソーシャルゲームです。ちょっとした隙間時間に遊びやすく、定期的なアップデートのおかげで常に新鮮さを感じられることから、家庭用ゲーム以上にユーザーが多い市場となっています。

ゲーム業界のトレンド

eスポーツの普及

eスポーツとは「エレクトロニック・スポーツ」の略称で、コンピュータゲームをスポーツ競技として捉える際の名称のことを言います。

eスポーツ市場は爆発的に拡大しており、eスポーツ市場の売上高は、2020年に9億9,600万ドル、2021年11億3,650万ドル、2022年には13億8,400万ドルとこの数年着実な伸びを見せています。引き続き成長すると予想されており、2025年には18億6,620万ドルに達する見込みです。

種目には、シューティングゲーム、格闘対戦ゲーム、スポーツやレースゲーム、パズルゲーム等が存在します。2020年にNTTドコモがeスポーツ業界に参入するなど、今後は更に市場が拡大していくと予想されるでしょう。

ゲームのサブスク化

ゲーム業界にもサブスクリプションが存在し、海外ではGoogleの「Stadia」やAmazonの「Amazon Luna」といったサービスが続々と売り出され、大企業同士によるシェア争いが繰り広げられています。

サブスクリプションの利点として、話題作から尖ったインディー作品、そして過去の名作まで場所を問わずに自由にアクセスできることが挙げられます。他にも様々な作品を定額で容量や料金を気にすることなく楽しめるのも魅力の1つです。

日本ではSONYや任天堂等がこのサービスを行っており、今後も世の中の変化に合わせてゲームの関わり方が変わっていくかもしれません。

ゲーム実況が仕事に

ゲーム実況の発端は、ゲームのプレイ動画に対してリスナー達が突っ込みやアドバイス等をコメントで残していたことから行われました。しかし最近では、配信者が話をしながらプレイをする動画配信が主流になっています。

元々、ニコニコ動画で配信することが多かったですが、最近ではYouTubeで金銭的な対価を得ながら動画を制作する人が増えています。そしてeスポーツのゲームキャスターという職種ができるなど、ゲーム実況がお金をもらえる仕事に変化しました。

M&A・海外展開による事業拡大

ゲーム業界は「専門的な知識が必要」「技術の変化が著しく、多くの未経験者を一から育成することが非常に困難」などの理由から、慢性的な人材不足が続いています。

そこで、優秀な経験者をコストをかけずに確保できることや新しい技術・知識を持った人材による新しいサービス展開ができることをメリットとして、M&Aを行う企業が増加しています。

例えば、エニックスによるスクウェアの吸収合併やグリーによるアメリカのPerBlueの完全子会社化等があります。今後も事業を伸ばすことや人材不足解消に向けてM&Aが行われるでしょう。

また、「アニメ」「キャラクターコンテンツ」という日本の強みを活かした海外展開を行っている企業も多く存在します。

海外展開の例として、「ドラゴンボールZドッカンバトル」が挙げられます。2015年リリースのモバイルゲームで、同年には英語版がリリースされています。2018年には北米進出した日本ゲームで1位の売上を残しています。

他にもFGO(Fate/Grand Order)は2015年に発売された冒険型のモバイルゲームで、日本だけでなく北米や中国を中心に人気を博し、2019年の課金額では国内トップになりました。

ゲーム業界の将来性

市場規模が大きく、ソーシャルゲームのような新しい市場の需要が生まれているゲーム業界は、今後も成長していくと考えられます。eスポーツ選手やゲーム実況者など、これまで見られなかった職種も登場しており、安定的な成長を見込めるでしょう。

特に拡大が見込まれるのは、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)、メタバースなど、ユーザーの世界を仮想的な世界に置き換えたり入り込んだりする技術です。

これらの技術を使ったゲームは既に登場し始めており、今後はさらに没入感の高いゲームが続々と登場すると予想されます。

ゲーム業界の代表的な職種と平均年収

ゲームプロデューサー

ゲーム制作のプロジェクトを取りまとめる仕事です。予算決めやプロジェクトに関わるスタッフの決定、スケジュール管理、他の職種のサポートなど、リーダー的役割を果たしています。

平均年収は約570万円で、全体を見る必要があるため大きな責任感が問われますが、そのぶん平均年収が高く、やりがいも大きい職種です。

ゲームディレクター

ゲーム制作の現場監督を務める仕事です。全体を見るという点ではプロデューサーとよく似ていますが、プロジェクトを統括するプロデューサーに対し、ディレクターは実際の開発現場を主戦場としています。

平均年収は約535万円と、プロデューサーより少し低めです。プランナーやデザイナーと一緒に業務に携わりたい人や、開発現場とプロデューサーの橋渡し役をこなしたい人に向いています。

ゲームプランナー

ゲーム制作の最初から最後まで携わる仕事です。企画の提案からゲームの世界観やシステムの考案、完成したゲームのクオリティーチェックなど、あらゆる業務に関わっていきます。

平均年収は約499万円です。自分の考えたゲームをユーザーに遊んでもらえるという唯一無二のやりがいを持つことから、ゲーム好きな人にうってつけの職種といえます。

ゲームクリエイター

ゲーム制作に携わる職種の総称です。上記に挙げたゲームプロデューサーやゲームディレクター、ゲームプランナーのほか、ストーリーを考えるシナリオライターやゲーム内音楽を担当するサウンドクリエーターなどがあります。

ゲームクリエイターの平均年収は約498万円です。ゲームプロデューサーのように大きな責任感が問われる職種や、ゲームプログラマーのように専門的なスキルが求められる職種ほど平均年収が高い傾向にあります。

ゲームデザイナー

ゲームの基本設計を担当する仕事です。例えば、ゲームデザイナーの一種であるグラフィックデザイナーはキャラクターや背景のデザインを考え、CGデザイナーはゲーム内での2D・3Dの動きを表現していきます。

ゲームデザイナーの平均年収は約499万円です。自分の生み出したキャラクターが動く嬉しさや、自分の頭にあるイメージをゲームの世界に表現できる楽しさを感じられる職種といえます。

各職種の年収参考:求人ボックス

ゲーム業界の企業の売上ランキング

1ソニーグループ株式会社
1994年に日本で初代 PlayStationを発売。時代を象徴するハードウェア、先駆的なネットワークサービス、数々の受賞歴を誇るゲームタイトルなど、PlayStationの製品とサービスを通じ、革新的で心を揺さぶる感動体験を世界中のプレイヤーに届けています。

2任天堂株式会社
日本の代表的なグローバル企業の一社であり、主に玩具やコンピュータゲームの開発・製造・販売を行っています。

3バンダイナムコホールディングス
「エンターテインメントユニット」のデジタル事業の事業統括会社として、全世界のネットワークコンテンツ、ゲームを主導するミッションを担い、事業戦略の立案、推進を行っています。

ゲーム業界に就職する際の志望動機のポイント

①「楽しませる」側の視点で独自性を考える

ゲームを楽しませる側の視点で、独自性を考える必要があります。ゲームが好きな人であれば、任天堂やソニーなどのゲーム業界の企業に対して様々な印象を持っていると思いますが、それはゲームを楽しむ側の印象でしかありません。

「なぜその企業なのか」を突き詰めていく志望動機では、そうした楽しむ側の視点だけでなく、楽しませる側の視点から各企業の特徴や魅力を明らかにすることが大切です。

例えば、企業の方針がゲームのどんな点に現れているのか、ゲーム制作で何を重視しているのかなどを企業研究を通じて考えてみましょう。

②「ただのゲーム好き」はNG

ゲームが好きであることは問題ありませんが、ただゲームが好き・好きなゲームの開発に携わりたいだけではアピールになりません。企業は自社のファンを求めているのではなく、自社に貢献してくれる人を求めているためです。

そのため志望動機では、ゲームが好きで終わらず、ゲームが好きだからこの企業で何を実現したいのかまで言及する必要があります。ゲームが好きという理由以外に、好きなことを仕事にしたいと思ったきっかけや、携わりたい業務などを具体的に述べましょう。

③実際にプレイしてみて考えるのはOK

ゲーム好き自体はアピールになりませんが、企業が公開・リリースしているゲームはプレイしてみるのは効果的です。実際にプレイすることで、各企業の特徴や魅力を理解しやすくなるでしょう。

プレイする際は純粋にゲームを楽しむだけでなく、企業側の視点を考慮しながらプレイするのがおすすめです。楽しいと感じる点や不満に感じる点を探しながらプレイすれば、企業の強みと弱みの発見に繋がります。

まとめ

本記事ではゲーム業界について紹介してきました。業界の仕組みや動向について理解できたと思います。

動向を理解するだけでなく、「ハードウェアメーカーに行きたいのか」「ソフトウェアメーカーに行きたいのか」等自分がやってみたいことをきちんと整理し理解しておきましょう。

その上で、自分の言葉で面接に望めるよう準備をすることが大切です。

関連記事

【業界研究】出版業界の理解を深め、高倍率な企業の内定を勝ち取ろう!

 

新卒キャリアを風土テックと充実させませんか?

株式会社 風土テック 代表取締役 柴田 亮太

大学卒業後、株式会社ソリューション(組織変革コンサル会社)入社。
最年少拠点長として福岡拠点の立ち上げを経験し社内の全コンサルタント対象のMVPを3年連続受賞。
その後独立し株式会社風土テックを設立。
これまでに都心の大手企業から離島の企業まで幅広く約1000社を超える企業の経営・採用コンサルを担当。
人材、コンサルのスペシャリストに就活のご相談はこちらから。